ペンギンオヤジの舌がん闘病記 Written by ペンギンオヤジ

【闘病記】抗がん剤治療(TS−1)と副作用

闘病記

ペンギンオヤジ「退院から10日後に抗がん剤治療が始まりました。」

今回の記事では

TS-1による抗がん剤治療の内容

TS-1の副作用について

抗がん剤治療中に心がけていたこと

 

こうした内容についてまとめてみたいと思います。

なお、治療の内容や副作用の症状は人によって違うと思うので、あくまでも私という1人の患者の「一例」として読んでいただければと思います。

【目次】

抗がん剤TS-1について

薬

「抗がん剤」といってもさまざまな薬があり、私が処方されたのは大鵬薬品の「TS−1」という薬でした。

「TS−1」には、錠剤(OD錠)、顆粒、カプセルの3つの種類があるのですが、私が処方されたのは錠剤タイプのもの。

TS-1の良いところは飲み薬なので、入院の必要がなくて自宅で過ごしながら治療を続けることができる点です。

服用は1日に2回、朝と晩の食後に飲みます。

そして、人によっても違うようですが、私は朝と晩の1日2回服用を2週間つづけ、その次の1週間は服用を休む(休薬)という3週間で1サイクルを繰り返すように言われました。

この3週間サイクルに合わせて病院にも通い、定期的な検査と主治医による診察もありました。

退院から9日目。はじめての外来での検査(血液検査)、診察の後に立ち寄った調剤薬局でTS-1を初めて受け取り、抗がん剤治療についても丁寧な説明を受けて帰宅。

その時は正直、やはり副作用のことが気になって不安の方が強かったように思います。

体調管理と服薬記録

調剤薬局でTS-1を処方されたとき、薬と一緒に「服用のてびき 薬の説明と治療中のアドバイス」と「服薬記録」という2冊の冊子を渡されました。

自宅で抗がん剤を服用しながら治療をするということは、当たり前ですが医師が側にいないということです。

それだけに日々の体調管理や体の状態の変化は自己管理しないといけません。

渡された「服薬記録」はその自己管理のためのもので、日々の体調や副作用の状況などを書きこんで、外来受診の時に主治医にそれを見てもらうのです。

「治療日記」

▲私が実際に記録していた「服薬記録」

「服薬記録」に書き込む日々の情報は以下の通り。

  • 飲んだ薬の量(錠数)
  • 体温
  • 体重
  • 食事の量
  • 体調の変化(いつもどおりに動けるか)
  • 吐き気、嘔吐、排便の回数
  • 副作用の状況
  • 気になる点

実際、この記録をつけていたことで3週間に1度の外来受診の時にドクターにきちんと自分の状況を伝えられたし、気になることなどについても忘れずに質問することができました。

TS−1の副作用について

冊子(TS-1副作用)

一方、渡されたもう一つの冊子、「服用のてびき 薬の説明と治療中のアドバイス」には「TS-1」のことについて色々なことが書かれてました。

その冊子によると主な副作用は以下の通りです。

  • 骨髄抑制
  • 吐き気・嘔吐
  • 食欲不振
  • 下痢(人によっては便秘)
  • 口内炎
  • 色素沈着

「骨髄抑制」というのは、骨髄で作られる白血球、赤血球、血小板などが減る現象のことです。白血球が減ると抵抗力が減少して感染症になるリスクが高まるし、赤血球が減ると貧血気味になります。

「色素沈着」というのは、爪や指先が黒ずんでくる現象で、実際に私もなりました。特に気分が悪くなるわけではないのですが、目に見えてわかるので色が変わった自分の爪を見るのは地味に嫌でした。

それから、よく抗がん剤の副作用で髪の毛が抜けた!という話を耳にすることがあると思いますが、このTS−1に関してはそういう脱毛の副作用は無いという説明でした。

抗がん剤というのは、癌細胞をやっつけてくれる働きがあるのですが、それと同時に正常な細胞も攻撃してしまうので、どうしても副作用が出てしまうんですね。

ネットであるお医者さんが次のように書いていました。

抗がん剤が効くかどうかはやってみないと分からない。だけど、副作用だけは必ず起きる。

少し前に話題になった「オプジーボ」という新しい抗がん剤も実際に効果の出る人は2〜3割くらいだと言われているそうです。

抗がん剤はやったからといって必ず効果が出るわけではないということは覚えておいた方がいいかも知れません。

ちなみに・・・ですが、この「TS-1」は舌がんに対しての効果があるかどうか明確なエビデンスはないそうです。

このことは主治医にもセカンドオピニオンのドクターにも言われました。

ただ、明らかに効果が出ることもあるので、やらないよりはやった方がいい、とセカンドオピニオンのドクターには言われました。

私が経験した副作用(突然の高熱に襲われる!)

高熱

「TS−1」を服用して3日目に軽い吐き気がありました。その後も1日に数回の吐き気を感じる日々がつづきましたが、特に生活に支障が出るようなことはありませんでした。

(生活に支障はありませんでしが、やはり吐き気がつづくとそれなりにストレスの原因にはなりました)

生活に支障が出るような副作用に襲われたのは「TS-1」の服用を始めてから1か月以上経った8月20日のことでした。

その日の夜、悪寒がして胃の中のものを全て吐き出してしまいました。

「抗がん剤で免疫力が下がっている時期なのでヤバい!」と思ったものの、なす術もなく翌日には39.5度まで体温が上がり、起き上がるのもツラくなってきました。

高熱と吐き気、嘔吐に苦しみながら発熱から3日目になんとか病院に行き検査を受けました。

血液検査、尿検査、インフルエンザの検査を受けた結果「たぶん・・・夏風邪でしょう」との診断でした。

この時は抗がん剤で免疫力が下がっていたことが高熱につながったのではないかと思います。

後日、主治医からは「副作用が強く出たので、薬の量を減らしましょう」と言われ1日の服用量が120mgから100mgになりました。

これが私が今までで最も苦しんだ副作用の症状です。

今、思い出しても確かにしんどかったですが、でも、この程度です。

もっと、もっと苦しい副作用と闘っている人がいることを思えば、軽い方だと思うんですよね。

抗がん剤治療に負けないために私がやったこと

握りこぶし

抗がん剤治療というと「苦しい!」という漠然としたイメージを持つ人が多いのではないでしょうか?

私は比較的、軽い方だったと思うのですが、それでも日々の吐き気や倦怠感などには苦労しました。

でも、そんな時に気持ちで負けてしまうのが一番ダメだと思い、食事をしっかり摂るようにしたし、ポジティブな気持ちを忘れないようにしてました。

抗がん剤治療に負けないために私がやっていたことをいくつか書いておきたいと思います。

しっかり食べて栄養を摂る!

玄米ご飯

抗がん剤治療は両刃の剣だからね。ガン細胞も叩くけど、通常の元気な細胞にも悪影響を与える。だからこそ、負けないように、しっかりと食べて栄養を摂っていかないと・・・
(2017年7月12日)

抗がん剤治療中にその効果を高める、あるいは副作用を軽くするために何か自分で出来ることがないか?と考えたときに、答えの一つが「しっかり食べて栄養を摂る」ということでした。

まだ退院して間もなく、新しい舌に慣れていなくて食事にも1時間くらい掛かっていました。その頃の私にとって食事は「苦行」だったのです。

でも、苦しくてもしんどくても、とにかくしっかり食べることを心掛けるようにしてました。

そう考えるようになったのも、入院中にテレビで見たタレントの愛華みれさんの次のようなエピソードが頭に残っていたからかもしれません。

「抗がん剤は、悪い物を叩く物だけど、元気な頑張ろうとしているところも叩いているんだから、そのクスリに負けないように栄養を取らなきゃって勝手に思って…それは食事だと」闘病時に食事を大事にしたことを告白、「メニューは自分で選べるんですけど、カツ丼を食べました」と抗がん剤治療で食欲が落ちる中、気力でカツ丼を完食したことを明かし、「完治されている方の話を聞くと、ちゃんと食事出来ている方が多い気がしました」と食事の大事さを話した。
(出典「スポーツ報知」)

たかがカツ丼ですが、抗がん剤の治療中にカツ丼を完食するというのはスゴイことだと思うのです。

ちゃんと食事をとるためにも、先ずは「絶対に負けない!」という強い気持ちも必要だということを愛華みれさんに教わったように思います。

抗がん剤の期待すべき効果に目を向ける

青空

あまり副作用、副作用と気にし過ぎるのも良くないな、と思うようになってきた。
元々はガン細胞の転移、再発のリスクを少しでも減らすための治療なのだから、負の側面ばかり気にするのではなく、期待すべき効果のコトを考えよう!
(2017年7月14日)

副作用で苦しんでいる時は、どうしても目先の苦しみにばかり目が向いてしまいます。

でも、考えてみれば元々は癌の再発を防ぐため、癌細胞をやっつけるために受けている治療です。

副作用で体が苦しいときは、「今、自分の体の中で薬と免疫細胞が癌細胞と戦っているんだ!」と考え、勝手に「TS-1がんばれ!」「免疫細胞がんばれ!」と応援するようにしてました。

50過ぎのおっさんとしては考えることが少し幼稚なような気もしますが、うん、うんと苦しんでいるよりもよほど前向きじゃないかと思うのですが。。

弱音を吐かない。自分は恵まれてると思う。

四葉のクローバーと病院

そもそも、自分よりも遥かに大変な思いをして治療してる人が大勢いるのだから、この程度の副作用で弱音なんて吐いてはいかんのだ!
(2017年7月20日)

上の方でも少し書きましたが、「苦しい」「しんどい」といっても自分の副作用なんて他の方々に比べたら、たかが知れている程度のものでした。

それを思えば、弱音なんて吐いている場合じゃないと思ったのです。

あまり人と比べてはいけないのかも知れませんが、癌が治るという前提で治療を受けられているだけでも幸運なのです。

副作用もたいしたことないし、癌が治る前提で治療が受けられるなんて自分はとても恵まれているんだ!と思えば、本当に弱音なんて吐いている場合じゃないと自分で自分を鼓舞していました。

まとめ

「まとめ」と書かれたペーパー
  • TS-1による主な副作用は・骨髄抑制・吐き気・嘔吐・食欲不振・下痢(人によっては便秘)・口内炎・色素沈着など
  • 副作用の発生や状況は人によって違う
  • 日々の体調や副作用の状況を記録することで医師とのコミュニケーションに役立つ
  • 食欲不振や吐き気などの副作用に負けずに、しっかり食べて栄養をとる
  • 気持ちはなるべくポジティブに保つ